版画のサイン・エディション・鑑定機関などについて(2)

版画のサイン・エディション・鑑定機関などについて(2)

引き続き、版画作品についての説明を簡単にさせて頂きます。

◆オリジナル版画
当初から版画作品にするものとして制作されたオリジナル版画を指します。

◆エスタンプ
当初、版画にすることを意図しなかった、油彩、水彩、素描などのオリジナル作品を原画として、彫り師による印刷原版や写真製版で、リトグラフやシルクスクリーンなどの製法で、制作された複製画のことを指します。これに対するものが、当初から版画作品にするものとして制作されたオリジナル版画になります。

●サインについて
◆版上サイン
オリジナル版画では、作家の直筆サインやエディション番号がシート上に入れられてます。
一方、版上サインとは、エスタンプ作品に見られるもので、エディション番号や作家サインを入れるのではなく、あらかじめ版の上にサインを入れることを指します。
直筆サインと、印刷サインの違い言ってもいいかと思います。

作家の死後、制作された版画作品の場合、作家の直筆サインというものは存在しないわけで、それに相当するものとして、版上サインが入れれるわけです。

◆版元について
制作された版画の出版元を指します。
版画作品とは、通常、作家が原画制作し、作家の同意・監修の下、版画制作工房にて制作されます。
(作家の死後に、遺族などの承認の下に制作される場合もあります。例:東山魁夷、棟方志功など)

版画制作の過程は、通常、
作家本人から版画制作の許可を得て、
工房や画家の協力の下、限定部数(※「エディション」と呼ばれます)を制作し、
市場(通常は、百貨店・画廊・出版社・個展など)で販売する、
という過程をとるわけです。

※「エディション 200」の版画は、「印刷部数200部」の版画、ということです。

●版画作品自体の説明●

◆マージン
刷られた版画のシート(紙や布など)の余白の箇所を指します。
このマージン部分に、エディションやサイン、版元の印が押されている場合が多いです。

◆マット
作品を額装する際、作品の大きさに合わせて設置された窓枠を指します。
額装時の作品の見栄えを整える意味で設置されますが、額縁にシートを固定させ、崩れないようにさせる役割もあります。

●カタログレゾネとは?
カタログレゾネとは、作家の全作品の資料が掲載されている画集の事を指します。
その作家の作品目録に相当します。作品の真贋の確認にもしばしば利用されます。
但し、カタログレゾネには、作家の死後に制作された版画作品などは掲載されていません。

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