東山の晩年の作品には、昔の記憶や、思い出などから 紡ぎ出された作品が多く見られようになりますが、この作品も そのような作品の一つで、深青色の夜空にきらめく 星の光が、黒い樹木の影とクロスフェードしているその光景は 観る者を、幻想の世界へと誘います。 こうした幻想的なイメージは、魁夷が自然の奥にある何かと 対峙しながら「根源的な生命そのもの」としてそれを捉え 表現しているものと思われます。