東山魁夷の版画作品について
— 2018年9月27日東山魁夷の生前に制作された版画作品(生前作)は、東山の逝去後に夫人監修で制作された新復刻画よりも価値が高いのですが、近年、生前作の価値はさらに高くなってきています。(生前作と新復刻画との価値の差が広がってきております。)
これは、東山魁夷の作品が未だに高い人気を誇っている(生前に制作された版画が欲しい人たちが多い)ことに他ならないからだと思います。
それだけ人気があるのは、やはり東山魁夷の作品自体に独特の魅力があるからです。
その魅力の一つとして考えられるのは、古く平安の昔から文学などを通して日本人の心に育まれてきた仏教的な諦観に基づく宿命論的な人生観や、輪廻の思想、
そして仏教伝来以前から日本人の心に根付いている素朴な信仰心にあるのではないでしょうか。
それは、「二つの月」「花明り」などにも見られるように、古代からの祈りの対象として、人間を超えた大きな力の存在を感じてきた自然への信仰心が表わされています。
東山の画面に登場する自然は、科学的に分析した、無機物の集合体としての月や湖、山でもなく、また単なる有機体の集合物としての森や桜でもないのです。
だからこそ、東山作品は人々の心の琴線に触れるのではないでしょうか。
弊社では、このような魅力に満ち溢れた東山魁夷の版画作品を多数取り扱っておりますので、その中から代表的な作品をいくつか紹介させて頂きます。
上記作品以外にも東山魁夷作品を多数取り扱っております。
作品については、弊社画廊にてご覧になることもできますので、ご覧になりたい作品がございましたらお問い合わせくださいませ。
それにしても東京で久しぶりの東山魁夷の回顧展は楽しみです。
東京国立新美術館で来月から開催される東山魁夷展のウェブサイトは以下になります。
生誕110年 東山魁夷展
弊社でも、来月、東山魁夷の展覧会を開催する予定でございます。
展覧会については、改めて告知させて頂きます。
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